太宰治
日本の小説家(1909-1948)。本名は津島修治。『走れメロス』『津軽』『人間失格』などで知られる。自身の体験を基にした私小説的作品が多く、破滅的でありながらユーモラスな文体で読者を魅了した。「恥の多い生涯を送って来ました」で始まる『人間失格』は衝撃的な自己告白小説として話題となった。一方で「生まれて、すみません」「人間は恋と革命のために生まれてきたのだ」など、絶望の中にも機知とユーモアを込めた言葉を残している。その自虐的でありながら人間味あふれる表現は、現代でも多くの読者の心を捉えて離さない。