クラウゼヴィッツ
1780年~1831年。プロイセンの軍人、軍事理論家。ナポレオン戦争を体験し、その教訓をもとに『戦争論』を著した。「戦争は政治の延長である」「戦争の霧」「絶対戦争と制限戦争」など、現代でも通用する軍事理論の基礎を確立した。イエナ・アウエルシュタットの戦いでプロイセン軍の惨敗を経験し、軍制改革に参画。ロシア遠征では一時ロシア軍に参加してナポレオンと戦った。『戦争論』では戦争を政治現象として分析し、戦略と戦術の違い、攻撃と防御の性格、物理的要素と精神的要素の関係を体系的に論じた。その理論は19世紀から20世紀の軍事思想に決定的な影響を与え、現代の軍事学、国際関係論、経営戦略論の古典として研究され続けている。コレラで早世したが、西洋軍事思想の最高峰として評価される。