ユークリッド
古代ギリシャの数学者。『原論』の著者として知られ、幾何学の基礎を体系化した。公理と公準から出発して論理的に定理を証明する演繹的方法を確立した。平面幾何学の基本定理を整理し、2000年以上にわたって数学教育の基本教材となった。素数の無限性を証明し、数論の基礎を築いた。ユークリッドの互除法により最大公約数の求め方を示した。立体幾何学についても研究し、正多面体の性質を解明した。アレクサンドリアで数学を教え、多くの弟子を育てた。「幾何学に王道なし」という言葉で、学問に近道がないことを表現した。彼の体系的な論理構成は、数学のみならず他の学問分野にも大きな影響を与えた。現在でも彼の名前を冠したユークリッド幾何学は、数学の基礎として世界中で学ばれ続けている。