空海
平安時代初期の僧侶。真言宗の開祖として知られ、弘法大師の諡号で親しまれている。中国に渡って密教を学び、帰国後に高野山を開いて真言宗を確立した。「即身成仏」の教えで、この身のままで仏になることができると説いた。書道、詩文、彫刻など多方面にわたって才能を発揮し、「弘法筆を選ばず」の故事でも知られる。庶民の教育にも力を入れ、綜芸種智院を設立した。「生まれ生まれ生まれ生まれて生の始めに暗く、死に死に死に死んで死の終わりに冥し」という言葉で輪廻の深遠さを表現した。現在でも多くの人々に慕われている。