中村桂子
日本の生命科学者、科学ジャーナリスト。「生命誌」という新しい学問分野を提唱し、分析的な生物学から総合的な生命理解への転換を図った。DNAから読み解く生命の歴史と多様性を一般にもわかりやすく伝え、科学と文化の橋渡しを行った。JT生命誌研究館を設立し、研究と教育を統合した新しい科学館のモデルを作った。「生きている」ことの意味を科学と人文学の両面から探求し、生命尊重の文化の創造を目指している。女性科学者の先駆けとして、男性中心的な科学界で活躍し、後進の育成にも努めた。自然と人間の関係を生命の歴史から捉え直す視点を提供している。